そんなこんなで開始したナンバー嬢落とし。

やはり予想通り厳しい展開が待ち受けていました。

 

まず週末じゃなくても当たり前のように指名が被ります。

 

1セットの間に着いて20分くらいですかね。

 

後40分はヘルプです。

 

「俺はいったい誰と話に来てるんだ??」

と思えるレベルですね。

 

昔にナンバー嬢を指名してたこともあったけど、

こんなんだったっけな~。

 

あ~でも昔指名してた娘は、

別のお客さんがモエ・ロゼを5本くらい入れてて、

ずっとそっちに着いてたからその時の方が短かったか・・・。

 

よく平気だったな(笑)

 

今思えば結構ツライですよ。

 

金が。

 

 

だって「この娘と話したい!」って言って

3000円とか余分にお金を払うわけじゃないですか。

 

で、そのうちの1/3しか着かれないっていうのは、

ボッタクリもいいところです。

 

・・・が、そうしないとナンバー嬢とは口すらも聞けないわけで、

そのチケット代と捉えないとやっていけません。

 

この20分という少ない間に自分をめいっぱいアピールしなくては!!

 

 

・・・なんて思うわけもなくのらりくらりとやっていました。

 

というのも別に落とそうと思って指名したのではなく、

私は単にナンバー嬢の接客や思考を見てみたかったからです。

 

いったいナンバークラスとランク外の違いは何なのか?と。

 

なので一通り趣味嗜好を聞いた後はビジネスの話をしていました。

 

何か将来お店を持ちたいみたいです。

 

それで説教くさくはならないように、

アドバイスはせずに彼女の頭の中にある漠然をしたものを取り出して、

具体化できるようにしていました。

 

あと時々犬と浜崎あゆみさんの話(笑)

 

ちょっと前に指名してた娘も浜崎あゆみさんのファンで助かりました。

 

知識を新しく仕入れなくて済みましたからね。

 

犬は子供の頃飼ってたし。

 

で、ここから話が佳境を迎えるぜ!

って時に抜かれてあえなく終了(泣)

 

その分はヘルプにぶつけました。

 

 

まあ人気店なだけあってヘルプもレベル高いですね。

 

何人か馬が合う娘もいて、

本命よりギャーギャー騒いでいました。

 

で、ツレが一緒じゃなくて一人で行った時は大体1セットで帰っていました。

 

なので本当に指名嬢が近くにいるのは、

席に着く20分と帰る時に見送りにくるくらいですね。

 

 

最初は、

「こりゃナンバー嬢の指名は勿体ないな・・・」

と思っていましたがすぐに慣れました。

 

ヘルプと話すのも楽しいですし、

『ナンバークラスを間近に見れる』というビジネス的な観点で見てたからかも知れません。

 

なので感覚的には、

「いかにナンバー嬢たりうるのか?」を分析するため

本人にインタビューさせて貰ってる、

あるいはコンサルティングを受けているようなものですかね。

 

顔だけでナンバー張れるわけではありませんから。

 

ちょっとした気配りから、

お客さんに対する知識の収集、

自分を指名することのベネフィットを(勝手に)描かせるなど、

それはそれは陰の努力が垣間見えました。

 

それと同時に自分の昔を思い出しましたね。

 

そういえば

「どうすればキャバ嬢を落とせるのか?」を真剣に考え始めたころ、

一番最初に見本にしたのはキャバ嬢本人だったな~と。

 

当時は

「よくこんな興味の無い客に興味を持ってるフリができるな~」

と思っていたものですが今なら分かります。

 

それが人の欲望を刺激するからです。

 

「欲しいっ!」

「失くしたら勿体ない!」

そう思わせられるからです。

 

 

なるほど。

 

私は自分のルーツを思い起こせたことで不思議な達成感があり、

この指名嬢を終えようと思いました。

 

彼女からしたら私は大勢いる客の一人で、

高いボトルも入れなければ長時間いることもありません。

 

彼女はよくツイッターやインスタグラムに高いシャンパンと一緒に写ってます。

 

それが彼女の日常なわけですから、

私がそれに加わるのは場違いもいいところです。

 

 

「この非日常をこの目で見れただけで良しとするか」

 

さあ帰ろう。

 

もとのいるべき場所に戻るのだ。

 

会計をしようとボーイさんを呼ぼうとした瞬間、

彼女が声を掛けてきました。

 

「今日、終わったら空いてる?」

 

「・・・は?」

 

 

続く