先日、とあるホステスの誕生日イベントに行ってきました。

 

まあ、最初は行きたくなかったわけですよ。

いつぞやの記事に書いたと思いますが、

誕生日というのは、ホステスにとって一番の書き入れ時なわけで、

指名しているお客さんがドッと集まるのです。

 

すると自分のところに付く時間は10分ほど・・・。

挨拶して、飲み物を飲んだら、もう次の席へ。

 

客にとっては1年で1番『付かれない』日です。

付かれないのに指名料を払って、ずっとヘルプと話すなんて、

こんな日に行くなんておかしいとしか思えませんでした。

 

客が偽善ぶって自己満足をする日。

私はそう思っていたんですね。

 

なので今回も行きたくなかったのですが、

なにぶん、たまたま自分の誕生月に遊びに行ったら、

サプライズでプレゼントを貰ってしまった手前、断りにくい・・・。

 

 

半月前に遊びに言った時に、もの凄く言いにくそうに、

「あのさ・・・再来週なんだけど・・・」

と切り出されました。

 

私「ああ・・・誕生日でしょ?」

嬢「うん・・・。その・・・来てくれる?」

私「平日だからなぁ・・・。まあ○○ちゃんなら人気あるから大丈夫でしょ。俺なんか滅多に来ない客じゃん(笑)」

嬢「人気なんか無いよ。昨年も前半はお客さん来てくれたんだけど、後半はいなくなっちゃって・・・。

だから・・・その・・・不安で・・・」

いつも明るくて元気な娘がモジモジしてて激しく萌えますた(爆)

 

私「ああ・・・まあ・・・行けたらね。」

嬢「ごめん!ほんっとお願い!!」

 

今まで1回も『来て』と言わなかった娘が始めて口に出した。

それほど不安ということでしょうか。

 

まあワンセットくらいならいいか・・・。

自分の誕生日も祝って貰っちゃったしなぁ。。

 

・・・というわけで乗り気ではありませんでしたが、

誕生日イベントに行ってきたわけです。

 

 

店の前に到着。

おお・・・ちゃんと花も贈られている!

 

私はといえば完全に手ぶらです。

花やケーキは腐るほど貰っているだろうし、プレゼントを買う金なんて無い(笑)

 

「俺、場違いじゃないかな・・・。」

頭をポリポリ掻いていたら、お店のスタッフが現れました。

 

「どうぞ!如何ですか!?」

「え?ああ・・・そうですね。誕生日やっているって聞いて・・・。」

「あ、○○さんのお客様ですね!ありがとうございます!どうぞ!!」

 

ああ・・・入ってしまった。

けど・・・かなり盛り上がっているな!

 

席に案内され座った瞬間にヘルプの娘が付きました。

まあ当然といえば当然か・・・。

 

暫くヘルプと話していましたが、その途中に何度も目の前をバタバタと、

指名の娘が走り回っていました。

 

おお・・・頑張っているな。

 

20分ほど経った頃、こちらにバタバタと走ってきました。

嬢「う~・・・芦屋さんっ!ありがとう!!」

私「頑張っているな。」

嬢「ごめん、10分くらいしか付けない・・・。」

私「分かっているよ。俺の所はいいから他行っておいで。」

 

これは嫌味でも何でもなく、ホントにそう思いました。

なんだかこの20分の間に、

自分の指名している娘が必死に走り回っている姿を見て微笑ましくなったのです。

 

店内はいつもより派手な装飾。

BGMには彼女の好きな曲。

普段は見ることの無いお姫様みたいな衣装を着た女の子は、

みんなに祝福されてとても輝いていました。

 

それを見ているだけで幸せな気持ちになれたのは、

私ももう歳でしょうかね(笑)

 

やっぱり彼女達は一番身近なアイドルだったのです。

誕生日も悪くないな・・・。

そう思いながら彼女を眺めていました。

 

うんうん・・・。

じゃあヘルプの娘と遊ぶか(笑)

 

私「こっちおいで!離れすぎでしょーが!!」

ヘ「え、いいんですか?」

私「大丈夫、○○ちゃん(指名した娘)は俺のこと覚えてないから!」

ヘ「そんなわけないでしょ(笑)」

私「ほんとだって!さっきだって『アンタ、誰?』って言われたんだから!」

ヘ「お兄さん、面白いですね(笑)」

私「『おいたん』と呼べ!」

ヘ「フルハウスですか?」

私「お、知っているね~、歳がバレるぞ?」

 

まあ、こんな感じでヘルプの娘と話をしていました。

もうすぐ閉店時間だな、という時にバースデイガールが登場。

 

バタバタと走ってきたと思ったら、

「ありがと~!!」

といきなりハグをされました。

 

日頃は私のボケにツッコミを入れる時くらいしか触れない彼女が、

ガシっ!と私をホールドしています。

それくらい感極まったということなのでしょう。

 

「頑張ったな!」

これくらいしか掛ける言葉がありませんでした。

「よかったぁ・・・!」

本人も言っていた通り、不安の方が大きかったみたいですね。

 

まあ、何と言うか妹の結婚式を見ているようなものでしたね。

これが誕生日の楽しみ方か~としみじみ感じました。

 

付いて話すことだけが楽しみじゃないんですね。

こうやってその娘の成長を見届けるというのも、

喜びの一つだと知りました。

 

う~ん、何か暖かい気持ちになれたなぁ。

さて、ガールズバーでも寄って帰ろ。

 

 

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