以前、サラッとは書いたことがあるのですが、
読者さんも増えてきたことだし、ここで私の初キャバクラの話をしたいと思います。
当時、私は21歳。
かなり真面目でキャバクラはおろか、
バーとかにもいかないし、皆で集まって居酒屋に行くということもしませんでした。
単純に仕事以外に興味がなかったんですね。
「飲んでる暇があったら仕事するか、明日に備えろ」
とずっと思っていました。
ある日、先輩と2人で静岡に出張に行くことになりました。
何でもそこは先輩がかなりお世話になっていた人とのことで、
「久しぶりだな~!」
と先輩を歓迎するやいなや、仕事はササッと片付け、
早くも夕方から
「じゃあどこに飲みにいこうか!」
という感じでした。
最初は小料理屋に行き、
静岡ならではの料理をたくさん頂きました。
0時を回った頃、取引先の人が
「じゃあ行こうか」
と立ち上がったので、今日はもう解散だなと思っていたら、
「おい、M!(←先輩)あそこ行こうぜ!」
と言い出したので、バーかカラオケにでも行くのかと思いました。
その場所に着くと雑居ビルが一つだけポンと建っていて、
外からではそこが何の店かさっぱり分かりません。
取引先の人と先輩に続いてドアと潜ると、
「いらっしゃいませ、社長。いつもありがとうございます。」
と黒いスーツを着た40代の男性が声を掛けてきました。
20坪くらいの小さめのスペースに、
お洒落なブルーライトで包まれる店内の一席に案内され、
バー喫茶にでもやってきたかと思っていた私に衝撃が走ります。
「いらっしゃいませ~~~♪」
誰だお前は?
何故女が来る??
取引先の知り合いが働いているのか???
そう思っていましたが、丁度3人来るし、
それぞれの隣に座りだしました。
まさか・・・ここは・・・!
先輩「ああ・・・お前、キャバクラ行ったことないんだっけ?」
やっぱりかーーーーー!!!
キャバクラと言ったら金持ちの道楽。
もしくはモテない男の掃き溜め。
そうとしか思っていなかった私はすぐにゲンナリしました。
まさかこの俺がキャバクラなんぞに行くとは・・・!
親が見たら悲しむだろうか・・・?
ぶつくさ言いながら私はずっと下を向いていました。
何か隣の女の子が話し掛けてきますが、
「そうですね」
「ええ」
「はい」
しか言いませんでした。
先輩に
「お前はほんっと女が苦手だな~!そんなんじゃ営業できないぞ!?」
と言われ、
「すみません・・・。」
と言いながら、帰りたい、帰りたいとずっと思っていました。
しかしどうにもこうにも帰る気配はなく、
隣のホステスさんはそんな私にもいろんな話題を振ってきました。
帰りたい一心だった私は当時の会話は覚えていないのですが、
確か修学旅行かなんかの話をされた時に、
ポツリポツリと会話をしだした記憶があります。
今思えばそのホステスはずっと、私との会話のフックとなる物を探していたんでしょうね。
話せることが出来てきた私は知らない間に、
そのホステスとずっと会話をしていました。
暫く時間が経ち、
「じゃあ帰るか!」
と取引先の人が立ち上がったので、そのお店を出ることになりました。
その時先輩に
「いや~お前が楽しそうで何よりだったよ!」
と言われましたが、
もう行きたくないな、と当時は思っていたものです。
そんな私がキャバクラ好きになるのは、もうちょっと後の話です。